「信大クリスタル®」は信州大学が長年に亘り研究開発を進めてきたコア技術「フラックス法」によって生み出された材料群の総称です。
浄水、電池、電子機器など様々な産業分野に応用できる、高品質で高機能な機能性無機結晶材料です。
浄水材料、電池材料、熱伝導材料など「信大クリスタル®」の一部をご紹介します。
重金属吸着結晶
物質名(組成式)
三チタン酸ナトリウム(Na2Ti3O7)
特徴
水に含まれる有害な重金属イオン(カチオン)を選択的に吸着除去
層状構造に結晶形を制御することで表面積を拡大し、高い吸着効率を実現
用途
浄水
アニオン吸着結晶
物質名(組成式)
層状複水酸化物(LDHs)
特徴
地下水や海水中に含まれるアニオン性化合物(硝酸イオン等)が吸着可能
吸着前後で結晶構造変化が小さいため高繰り返し性を有す
用途
浄水
放射性同位体ろ過材
物質名(組成式)
チタンニオブ酸カリウム(KTiNbO5)
特徴
放射性同位体(Srイオン等)を選択的に分離回収
フラックス育成した結晶は高比表面積をもつ板状になり、固相法で合成した結晶に比べ50~80倍の比表面積を持つ
フラックス育成した結晶は固相法に比べ5倍程度高いSrイオン吸着速度を実現
用途
放射性同位体をろ過・回収
LCO
物質名(組成式)
コバルト酸リチウム(LiCoO2)
特徴
フラックス法を用いることで粒径が均一
スムーズなリチウムイオン伝導を実現
用途
リチウムイオン二次電池の正極活物質
NCM811
物質名(組成式)
NCM811
用途
リチウムイオン二次電池の正極活物質
NCM523
物質名(組成式)
NCM523
用途
リチウムイオン二次電池の正極活物質
NCA
物質名(組成式)
NCA
用途
リチウムイオン二次電池の正極活物質
LTO
物質名(組成式)
LTO
用途
リチウムイオン二次電池の正極活物質
バインダーフリー導電助剤
物質名(組成式)
カーボンナノチューブ
特徴
カーボンナノチューブが活物質二次粒子を包含し、さらに二次粒子間を接続(導電助剤とバインダを兼ねる)
活物質濃度を99.5 wt%まで向上(バインダ無でPVDFと同等の密着強度)
用途
高出力リチウムイオン二次電池
thermally conductive materials
熱伝導性材料
窒化ホウ素
物質名(組成式)
六方晶窒化ホウ素(BN)
特徴
結晶の形を制御し、熱伝導率が高い面を多く露出
用途
熱伝導性フィラー
functional coating
機能性コーティング
機能性コーティング
フラックス法の原理を応用し、様々な基材に結晶層(薄膜)を創製することができます。
基材の特性を保持したまま新たな機能を付与することが可能です。